車輌説明


1000形
1954年(昭和29年)に阪急最初の高性能試作車両として登場しました。
車体の基本サイズは710、810に準じて丸みを帯びた軽量車体が特徴です。
製造当初はオールM車で登場。
その後登場した量産型である1010系とは歯車比やモーター出力に差があるため
併結が難しく、昭和46年に3枚扉化とともにT車化し1010系に組み込まれました。
昭和59年3月に全廃されています。

1010系
1956年(昭和31年)に1000形をベースに改良を加えた神戸専用高性能量産型車両として登場しま
した。
製造当初はオールM車で登場しましたが、後期車からはMMMT、初期車の一部はT車化され
ています。
一番の特徴としては、屋根に換気口を取り込んだ一体化構造の2重屋根です。
製造当初は片扉2枚で登場しましたが、後期車両から片扉3枚に仕様変更して登場しています。
昭和51年ごろから冷房化が開始され、1010系は10両が冷房化されています。
残った1010、1100系非冷房車を全廃したことにより、阪急の全車冷房化100%とと
なっています。

その後、同一性能化した1100系とともに昭和63年まで活躍。
一部車両は、能勢電鉄1000系として活躍しました。
*能勢電鉄1000系に関しては、さよなら能勢電1000系特集をご覧下さい。

1100系
1956年(昭和31年)に1000形をベースに改良を加えた宝塚専用高性能量産型車両として登場しま
した。
製造当初はオールM車で登場しましたが、後期車からはMMMT、初期車の一部はT車化され
ています。
後期車は1140、1190形として登場しています。
これらの後期車両は片扉3枚として登場し、1140形は増結用と考えて増備されてたため、
単体での走行が可能となっています。
その後、編成の長編成化とともにその機能は失われています。
昭和34年の5連化の際に、性能を1010系と同等としたいます。
そのため廃車となるまで1010系とよく併結して運転されていました。
昭和51年から冷房化が開始されましたが、1113x8が1000系シリーズ最初の冷房化
車両です。
冷房化は、28両が冷房化されています。最終的に昭和63年まで活躍し、全廃されました。
一部車両は、能勢電鉄1000系として活躍しました。
*能勢電鉄1000系に関しては、さよなら能勢電1000系特集をご覧下さい。


1300系
1957年(昭和32年)に1000形をベースに改良を加えた京都専用高性能量産型車両として登場しま
した。
製造当初は1C8M車で登場しました。
初年度製造の5両は、クロスシートを採用して製造しています。主に特急運用を目的とした
車両でした。
後に増備された後期車は、すべて片扉3枚で登場しています。
1351、1355のT車は神宝線転線し、1200系と組んで一緒に廃車されています。
最終的に京都線に残る車両は、すべて片扉3枚化(クロスシート車はロングシート化。)、
冷房化され、昭和60年に全廃されました。

1200系
1956年(昭和31年)に1010系車体を新製し、足回りを900系や920系の余剰部品を
流用して製作された車両です。
昭和45年に京都線1300系T車を編入しています。
昭和48年には3枚扉化。一部車両は、廃車となった京都線の1550の台車に履き替えて
います。
昭和58年4月にに全車廃車となりました。

1600系
1956年(昭和32年)に1010系車体を新製し、足回りを100形(P−6)一部車両のT車化に
よる余剰部品を流用して製作された車両で、1200系の京都線版です。
主に視線運用を目的としています。また、車体が軽くなったために710系と同等の性能とな
りました。
車体は100形のモーターを使用しているため、1300系よりモータ出力が大きく、
2800系の登場により、本線特急運用を追われた1300系が本線普通運用や千里線などを
主に運用していたのに対し、1600系は本線にて急行などにも使われていたそうです。
昭和48年には3枚扉化し、昭和58年3月に全車廃車となりました。




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